校章のロゴ 学 校 通 信 平成31年1月25日
東京都立葛飾盲学校長
山岸 直人
(第12号)

交流を深めるということ

主幹教諭  田 千恵子

3学期が始まって3週間、子供たちはすっかり学校生活のペースを取り戻した様子です。

さて、本日は、「東綾瀬小学校の児童等との交流を深めること」「本校の児童同士が協力しながら活動すること」をねらいに、小学部児童全員で東綾瀬小学校の学校行事である『夢いっぱいワールド』に参加しました。東綾瀬小学校との交流は、50年近く前から行われています。私が葛飾盲学校に以前勤務していたときから、この『夢いっぱいワールド』に葛飾盲学校のゲームコーナーも設けられています。輪投げ・巨大パチンコ、ボウリング、サウンドテーブルテニス体験等々、毎年子供たちと相談しながら準備していたことを思い出します。今回、葛飾盲学校小学部は『かつもう忍術学園まつり 〜めざせ!忍者マスター!!〜』と題して、10月の運動会の小学部種目をテーマにしたゲームコーナーを開催しました。2学期後半から、児童会を中心に話し合い役割を分担して準備を進めてきました。子供たちの楽しそうな笑顔が印象的でした。

東綾瀬小学校との交流活動は、この行事だけでなく、学年ごとに年間を通して7〜8回程度授業交流が行われています。交流の際の子供たちの様子を見ていると、どちらの学校の子供たちも、交流の回数を年々積み重ねていくことで、相手を理解していくのだとつくづく思います。一緒に歌を歌ったり、体操をしたり、ゲームをしたり、話をしたりして、同じ場で活動を共にすることが相互理解にとってとても大切なのだと感じています。

誰でもそうですが、相手のことを知らない、知る機会がないということは、相手の立場に立って考えること、相手を思いやることを阻害する要因になっていると思います。東綾瀬小学校の子供たちは「見えない・見えにくい」人たちが、どういう人たちかを小学生時代に体験的に知っているのです。また、本校の子供たちは、大勢の同年齢の子供たちと集団で過ごす貴重な体験をしています。これらの交流を通して子供たちが大人になっていく社会が、みんなが生きやすい社会になっていくことにつながっていくはずだと思っています。

有名な詩人金子みすゞの、『わたしと小鳥とすずと』の最後に

   すずと、小鳥と、それからわたし、
     みんなちがって、みんないい。

という一節があります。子供たちがお互いを認め合いながら成長していってほしいと 強く思うとともに、私たち教職員は、子供たちの成長の支えになるように教育活動を進めていかなければと思います。